調味料と卵を丁寧に少しずつ加えて仕上げる
やさしく懐かしい味わいの親子丼
卵1 個でごはん3 杯を美味しく食べた鈴木その子
幼い頃から食べることが大好きだった鈴木その子はある日、1個の卵で3杯分のごはんを美味しく食べる方法を考えます。それ以来、自分で工夫して調理する楽しみを覚え、人にふるまうようになりました。
レストランを開いてからは、豚肉を卵でとじた他人丼を一部の会員様やスタッフのためにつくったというエピソードも伝わっています。
現在のSONOKOでは、卵を使った美味しい丼として「だし薫るかき玉風親子丼」を、油脂を加えないノンオイル調理でおつくりしています。
素材を少しずつ加えて風味豊かなかき玉に
「だし薫るかき玉風親子丼」をつくる工場の中は、この誌面で香りをお伝えできないのが残念なほど、だしと玉葱から立ちのぼる甘い香りに満たされています。
食欲をそそる存在感ある香りを発しているのは、炒められて甘みと旨みが増した玉葱。SONOKOでは、油脂を使わず、スチームの釜で熱をまんべんなく加えることで炒めています。
上品な甘みを含んだ香りを漂わせているのは、SONOKO特製のだし。調味料(アミノ酸等)などと表示される添加物の調味料や、ふわふわ感を与えるための増粘剤は不使用。しょうゆ、砂糖、清酒、本みりん、塩などの調味料を少しずつ加えながら調合し、素朴ながらも深みのある味わいに仕上げています。
だしを裏漉ししてなめらかな口当たりに整えたら、溶いた卵を加えてかき玉風に。
だしが濁るのを防ぎ、ふんわりとろとろの食感にするために、手間と時間はかかりますが、卵液を一気に混ぜず、ひしゃくを使って少しずつ加えていきます。
だしと卵がいい具合に混ざり合ったら玉葱を投入。
さまざまな素材の風味がしみわたるかき玉風の完成です。
鶏もも肉の余分な脂質やアクを丁寧に除去
「だし薫るかき玉風親子丼」の美味しさの決め手となる鶏肉、卵、玉葱などはすべて国産。特に鶏肉は吟味した若鶏のもも肉を1袋に約45gも使っているので、風味にも食べごたえにもご好評をいただいています。
SONOKOでは、鶏肉をまずボイルすることで、余分な脂質やアクを取り除いています。
中心部まできちんと火が通るまで、鶏肉から出るアクを何度も取りながら茹で、風味や栄養を損なわないよう真空冷却してから、脂質を多く含む皮を手作業で丁寧に取り、食べやすい大きさにカット。風味豊かなかき玉風に入れて調理します。
玉葱をスチームで炒め、鶏肉を手作業で丁寧に処理し、素材を少しずつ加えながらかき玉風を仕上げていくなど、これらの多岐にわたる工程は1日では終わりません。2日間かけて丹精込めておつくりした「だし薫るかき玉風親子丼」は、やさしくて、どこか懐かしい味わい。ごはんにはもちろん、うどんにもぴったりで、お子様から大人まで年代問わずご好評をいただいています。
ふんわりとろとろかきたま風、鶏肉とたまごのやさしい味わい
だし薫るかき玉風親子丼
柔らかな鶏肉と、ごはんにからむとろとろたまごはクセになる美味しさ。ダシの効いたかき玉風は、ごはんやうどんにぴったり。